アルタイ語と日韓語
アルタイ山脈の周辺に住んでいた騎馬民族は高度な言語文化を生みだし、アルタイ語はトルコ語 モンゴル語 朝鮮語 日本語などのルーツになっていると言われている。
日本や朝鮮の「天孫降臨の神話」は、騎馬民族のシャーマニズムの流れを汲むものとされている。アルタイ山系は「金の産地」と言われ、アルタイは「金」を意味する。古代朝鮮の豊かさは、アルタイ山脈周辺に住んでいた騎馬民族の「金文化」の影響によるものだと言われている。「天馬塚」をはじめ「朝鮮半島の墳墓から出土する金工製品」が欧州の墳墓のそれらに劣らないのは、朝鮮半島がアルタイ民族の侵攻・洗礼を受けているためだという。
日本語はアルタイ語系ではないので、日韓語は同系語ではないと言う説もある、しかし、ほとんどすべてのハングルの学習書やハングルに関する著書の序文に「日本語とハングルはそっくりである」と書かれている。また、日本語の「は ひ ふ へ ほ」がハングルでは「パ ピ プ ペ ポ」になるけれども、「は ひ ふ へ ほ」音は平安時代には「パ ピ プ ペ ポ」であったという。
司馬遼太郎は「飛鳥文化は百済文化をぬきにして語れない。平安時代までの日本文化は外国のもの。盆踊りは朝鮮の野踊りからきたものではないか。平安時代には野踊りが盛んであった。」と述べている。
現在の日韓語の類似性は、言葉の歴史からだけでなく、日本の歴史そのものから推測できる。新聞・ラジオもなく、相互の交流が困難であった時代には、より高度な文化をもった民族の移動や移住によって言葉がもたらされる。小山修三らのシミュレイションによる人口動態に基づく考察によれば、縄文晩期 約7.5万の人口が、渡来人の増加によって、弥生時代約60万になり、奈良時代には約600万になっている。このことは、縄文時代の倭語(方言)が朝鮮語(方言)によって席捲されたことを示唆している。殊に、飛鳥~奈良時代に渡来した上層階級の言葉(主として百済王朝の言葉)が大和王朝の言葉となり、現日本語の大和言葉の水源となっているのは驚きである。
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